猫から学ぶ筋肉の柔らかさ 骨盤底筋の筋肉の話をする時に、 何本もの糸が絡みあって出来ている毛糸と、 プラスチックを原料とする紐を固く編んだ状態を想像してもらいます。 そして、そこに水を垂らすとどうなりますか? と、質問をしてみます。 どちらからも水は、こぼれ落ちますが、 どちらがこぼれる水の量は少ないでしょうか? 答えは、繊維の細かい柔らかい毛糸の方ですね。 プラスチックを原料とする繊維のあらい紐は、固く編んでも、もともとの紐が固く出来ているために、キツく編んでも、編んだ隙間からポタポタとこぼれやすいです。 それを骨盤底筋の筋肉が、尿漏れを左右することに例えてみると同じ原理なのではないでしょうか?と伝えています。 トレーニングの現場では、筋トレでとにかく鍛えて筋肉をつける、強く、硬くすることがいいと思っている方も少なくないと思います。 筋肉を強くするということは、硬くするという意味ではなく、使わない時は柔らかく、 使う時にはグッと硬くなるのが、理想の筋肉です。 筋肉を鍛えると、血流はよくなりある程度は、柔らかくなってきますが、その後のストレッチで、より柔軟性があがります。 猫の観察をしていると、頻繁に伸びをしたりしています。一見、退屈なのかなぁと思いますが、まめなストレッチをしていつでも高いところに飛び乗ったり、走り回ったり動ける準備をしているのかもしれません。 そして舞台に立つダンサーや、ダンスの先生達もまた、本番やレッスン以外にも時間をかけて常にストレッチをしています。 滑らかな動き、激しい動き、どちらにも抜群な対応をするためには、使う筋肉の繊維一本一本までを柔らかくすることが大切なのかもしれません。 年齢を重ねてくると、頻繁に使う脚の筋肉や腕の筋肉よりも体幹部分や骨盤底筋の筋肉は、尿漏れを起こすことで弱っていることがわかります。 筋トレ以外にも色んな動きをして硬い箇所やツレのある箇所を見つけ出し、体幹部分を中心にこまめなストレッチをしたりして痛みや尿漏れ予防に向けていかれたらいいですね。